あの日教室の隅で

 

この間、ネットで知り合った人とリアルで会いました。平たく言えばプチ・オフ会です。元々同じ大学、同じ学部で同じ授業だってことは分かって繋がってたけどね。それで、会った後に言われた言葉が印象に残りました。

「信頼できそうで信頼できない人だって思った」

彼すごいなあ、と思った。印象がどれくらい本質を言い当てているかはさておき、ほんの少し話しただけでこんなに密度の濃い印象を抱くなんてすごいなあ。ちなみに彼は本当に根っからのいい人そうでしたよ。会ってよかったと思います。

その言葉を見たときに思い出したことがあるのです。あれは確か高校の頃だったかなあ。放課後、たまたま教室に残っていたら、たまたま教室に残っていたクラスメイトに

「(私)さんって本当は誰のことも好きじゃないよね」

って言われたんですね。なんかこの間言われたことと似てて、懐かしくなりました。全く違う時間、違う集団にいる私に対してかけられる似た言葉、なんだかとても不思議です。

 

昔の私はかなりヤバい奴だった。それを改めようと思い始めたのが高2の頃。満足のいく出来栄えになってきたと思えたのが最近。

短所を改めて、人並みに振る舞うようになると、びっくりするくらい人から好かれるようになった。立ち居振る舞いって本当にすごいし、昔の私って本当にダメだったと思う。でも人並みに本心を隠し、人並みに周りを見て行動していると「本当は誰のことも好きじゃない」とか「信頼できそうで信頼できない」とか、あるいは「本心が分からない」なんて言われるようになった。ええ〜!?となる。本心、ダダ漏れじゃないですか。周りの人が好きで、自己中心的で、すぐに人のこと信じちゃう。本当だよ。信じるだけで、期待はしないけど、本当に信じてるよ。

でも、ここまでつらつらと書いて気付いたことがある。きっと私の世界には「他者」がいないんだなあ。もしかしたら本当に自分のことしか好きじゃなくて、明日朝起きた時には、何もかもを忘れているのかもしれない。